肝硬変とはどんな病気?

肝硬変と慢性肝炎は、一般的に連続性のある疾患です。

 

男性に多く、肝硬変の3大死因は、肝性脳症・腹水・浮腫・黄疸などの肝不全症状の重症化、
食道や胃静脈瘤の破裂による消化管出血、肝細胞がんの発生となっています。

 

慢性肝炎から炎症が持続すると、びまん性に肝細胞が変性し、
壊死し、脱落、再生が繰り返されます。

 

そして、慢性肝炎の進行と共に、
門脈領域の線維化がすすみ、結節形成をきたし、
肝小葉のゆがみが生じ、肝硬変になります。

 

この肝の病態が、肝疾患の終末像です。

 

肝硬変は、臨床的に「代償期肝硬変」、「非代償期肝硬変」に分けられます。

 

・代償期肝硬変

 

症状がほとんどなく、肝臓の代償能があります。

 

・非代償期肝硬変

 

黄疸、腹水、肝性脳症などの症状があります。

肝硬変の成因

肝硬変の成因は、C型肝炎・B型肝炎・アルコール性肝炎が90%となっています。

 

また、肝硬変患者の30%ほどに、BMI(body mass index:肥満指数)が
25を超える肥満者が含まれています。
つまり、肝硬変発症には、肥満が要因となる可能性が高いといえます。

アルコールによる肝臓

・正常なアルコール代謝

 

エチルアルコールは、
肝内補酵素(NAD/nicotinamide adenine dinucleotid:
ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)によりアセトアルデヒドになります。

 

また、NADにより酢酸になります。

 

この酸化の過程で酸素が多量に使われます。

 

そして、酢酸はATP(adenoshin triphosphatte:アデノシン3リン酸)を使用し、
アセチルCoA(coenzymeA:補酵素A)になり、
クエン酸回路・電子伝達系において、CO2(carbon dioxide:二酸化炭素)と
H2O(水)として排泄されます。

 

・アルコール性肝障害の病態

 

アルコールの多飲は、肝内補酵素のNADを大量に使います。

 

同時に酸素も大量に消費します。

 

そのため、肝小葉中心部は生理的に低酸素です。
ですから、より酸素が届かず、肝細胞は障害を受けます。

 

肝小葉の中心部はAST(aspartate aminotransferase:
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)が優位で、
血清中に逸脱酵素としてASTが上昇します。

 

また、NADは、脂肪代謝にも必要で、β酸素が抑制され、
肝細胞への脂肪蓄積が起こり、脂肪肝になります。